もっと好きになる




気づけば部屋のベットで眠りについてしまった。



俊希は勝手に帰ったらしいけど…明日先輩と会うのかな?



目が覚めたのは、次の日の7時だった。



「って今日学校じゃん…」



眠たい目を擦りながら横にヂリヂリなっている目覚ましを止めた。



すっかり忘れていた学校に、身が重くなる。



でもまた俊希に会えるって事だよね…



あたしは頬を軽くペチッと叩いて気合を入れて、リビングに向かった。



「おはよう、珍しく早いわね。梓」



お母さんはあたしに気づいて挨拶をした。



テーブルを見ると朝食が用意されていて…あたしは黙々と朝食を腹に満たす。



「あ、そういえば俊希君が今日は一緒に行けないから梓に伝えてって言われたわよ」



「え?今日一緒に登校できないの?」



唯一楽しみの登下校なのに…一緒に行けないなんて朝から憂鬱。



隣に住む俊希は、小学校から一緒に通ってきた。



だから何だか朝は一人だと、寂しく感じちゃう。



「まぁ、いっかぁ…」



あたしはそれだけ呟いて早めの用意に取り掛かった。



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