王子様は外国人
フランスの車内
『ムニャ、ムニャ。うへへへ〜。そんなに食べれませんよ〜』
後日談で、
桜野路さんは、
バカ面で、
そんなこと言っていた私を
同僚の男の子二人組は
引いていたそうな。
「龍崎さん、龍崎さん。着きましたよ。」
『ん?もう、着いたんですか?』
寝ぼけ眼で、
聞いた私に、
男のくせに可愛らしい顔した、
秋峰くんは
ニッコリと微笑み
「ええ、着きましたよ。だから、早く起きてください。」
と言った。
秋峰くん、寝起きで
その笑顔は私には、
眩しいっす。
「マジ、フランスに来たんッスねぇ。俺、マジでフランスに行くって実感無かったんッスけど今ならめっちゃありまくりッスよ〜」
そう言った、瀧野くんは
厳つい顔を思いっきり窓に
ベタッ〜とくっつけ、桜野路さんに
睨み付けられていた。
桜野路さん、
はっきり言って、怖いッス。