お姫さまにはなれない
「お疲れ様~」

「部長副部長がそろってギリギリってどうなの」


笑いながら、二年間共に部活をしてきた友人たちが言う。

怒ってる訳じゃないのは顔をみたらすぐに分かる。


「ごめんごめん。いつものお受験話がながくてさ」

「マリんとこ、熱心だもんね」

ホームルームが長引いて、部活ギリギリになるのもよくあることだった。


「あんたんとこの担任ダケだよね、あんなに熱いの」

「だね、他は勉強しとけよって言うくらいだもんね」


うんうんって頷きながらジャージに着替える。



ホント、なんであんなに暑苦しいのか全然分かんない。


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