焦れ恋オフィス
半年前に
『彼女とは別れた。他に好きな男ができたってさ』
夏基の部屋で夕飯を食べていた時に、突然そう言われた。
さらっと言葉をこぼした夏基は落ち込んでいる風には見えなかったけれど、それでも表情は曇っていて、俯いて何か考えこんでいた。
ああ、悲しんでる。
やっぱり学生時代からの彼女と別れるのは寂しいに決まっているしつらいはずだ。
二人で紡いできた思い出も多いだろうし、学生時代の楽しい時間はかけがえのないもの。
落ち込む姿を見るのはつらいけれど、仕方のない事。
最近は彼女とあまり会う機会は少なかったみたいだけど。
それでも、大切で愛していた彼女との別れはつらいだろう。
でも。