焦れ恋オフィス
無意識かどうかはわからないけれど。
芽依を俺一人のものにしたくて必死で大賞を目指していた。
仕事は全て、その為の勉強。
そう胸に秘めて今まで過ごしていた。
「織田さんて、凄いですね。ビンゴです。どうしても負かしたい相手がいます」
自嘲気味につぶやく俺に、慎也さんが明るく
「どうせ女がらみだろ?」
「え?」
「夏基が女にもてるのはみんな知ってるしな。で、公にしてる彼女がいないのもな」
「慎也さん」
戸惑う俺を無視して更に続ける慎也さんは、俺の首筋を突然指差して、
「綺麗な花が咲いてるぞ。くっきりと」
「え?」
慌てて首筋を手で押さえる。
「そんなにはっきりとしたキスマークをつけるなんtね、よっぽど夏基の事好きなんだろ?彼女か?」