月と太陽Ⅱ
フェリアが夕食用にとっておいたパンを自分のカバンから取り出した。
今後の旅に役立つようにとサーラの街の町長、サウラーが渡してくれたものだった。
四人はそれをかじりながら今後について話した。
「とりあえず今後どういうルートで全ての試練を受けるか考えた方がよさそうね」
最初に提案したのはエセルだった。
「確かにそうだな。ルートを決めない限り先には進めない」
とサスティン。
その言葉で荷物番であるフェリアはカバンをごそごそといじり、中から大きな紙を取り出した。
それは地図だった。
簡単な地図で街や村の位置などが書かれているだけだ。
長旅のせいで少しよれよれになっている。
これは城を出る際にツェーラ大臣が渡してくれた物だった。
四人は地図をのぞきこんだ。