月と太陽Ⅱ




"ル"という一文字目は分かったが、それ以降がどうして思い出せないため、少女はまたうつむいた。


そんな様子を見ながら老人はポリポリと頭をかくと、笑みを浮かばせながら言った。


「私はこの城の大臣をやっとるツェーラじゃ。ここはエメル城。今日からここが君の家じゃ。"フェリア"」
< 34 / 172 >

この作品をシェア

pagetop