月と太陽Ⅱ



するとふとレオルが言った。


「そう言えばユサの試練はなんなんだろうな?」


それを聞いたサスティンは笑いながら言う。


「歴史っていうぐらいだからな。歴史の知識ってとこじゃないか?」


サスティンはいたずらっぽい笑みを浮かべた。


するとフェリアがみんなの顔をのぞきこみながら口を開いた。


「だったら簡単じゃない?頭を使うだけなら体を動かさないから楽だし。それにこっちには歴史に詳しいエセルがいるしね」


フェリアはそう言うとエセルを見てにこっと笑った。


「確かにな」


レオルも小さく笑う。


そんな二人の楽天的な考え方にサスティンは軽く笑いながら言う。


「おいおい、そう簡単なものじゃないだろう。もう少し気をひきしめてい―――っ!?」


急にサスティンが首をおさえ、痛々しげな声をもらした。


そしてひざをついて倒れてしまった。
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