月と太陽Ⅱ
「ありがとう。それからもう一つ、あなた方に頼みたい事があります」
エセルは安心した顔で言うノザに向き直り、厳しい顔つきになりながらゆっくりと言った。
「私たちに試練を受けさせていただきたいのです」
そして少し間を開けると丁寧の口調で続ける。
「衛兵隊長になりたいというわけではなくて、兵を使わせていただきたいのです。もちろん、森へ行って、サスティンが元気になったてからです。どうかやらせて頂けませんか?」
するとノザは少しためらうかのように口を開いた。
「それは構わんがなぜ兵を?」