15の君へ~大人になった俺から
俺が生まれたのは、とある地方都市だ。その街はさほど大きくはなかったが、中学生の俺には充分刺激的だった。
なんでかって?俺の家は、その街の歓楽街のはずれにあって、花屋をしていたんだ。

昼過ぎになると、店に飾る花を買いに来るママさんがけっこういた。そして夕方には、ホステスにプレゼントするために中年のオヤジが買いにきた。女の子と一緒の時もあった。
思春期に入っていた俺は、ホステスの胸の開いたドレスにドキドキしながら、店の奥からそっと覗いた。

これだけ聞いて、羨ましいと思った奴いるかもしれない。笑。確かに、これだけなら俺もそう思うから。


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