それ行け!演劇クラブ
8月20日、私が待ち望んだ日が来た。
雷夏は来た、あとは大樹だけだね。


にしても大樹遅いなぁ開始は11時、今は10時15分、まぁまだ余裕はあるか。
「お待たせしましたぁ~。」
あっ大樹来た・・・はぅあっ!ド・メイスン!大樹の横の子、何?目をこすってもっかい大樹見るけどやっぱりいる!
「ねぇ雷夏、私演操者になったみたい。だって大樹の横に副葬処女が見えるもん。」
そりゃ大樹が彼女連れてたらこんな反応するか。大心だったらもっと反応激しいけど。
「杏香それじゃあたしも演操者になってるよ。あたしにも大樹が副葬処女の射影体と一緒にいるの見えるもん。それかさ、スタビライザ取り込んだんだよ。大樹の機巧魔神。」
なるほど、スタビライザならありうる。スタビライザのおかげで射影体の操緒(サオ)ちゃんだって演操者や機巧化人間、悪魔以外にも視認できるようにはなったから雷夏のスタビライザ説はありうるな。てゆーか大樹って演操者なのか!?てゆーか副葬処女の射影体は宙に浮いた感じだけど地に足ついてるし
「え~と何2人で会話してるんすか?俺のこと無視してない?」
「んなことより誰その射影体!!!」
「先輩何言ってんすか!?彼女はウチのメイ・・・」
「メイ・・・何?メイド様?」
あ、大樹のヤツ急に青ざめた。図星か?
「あのっ、大樹様がいつもお世話になってます。私はちるみ。香田ちるみ。原田家のメイドです。今日は大樹様とお出かけで来ました。」
た、大樹のウチにもメイド様いたんだ。
「そ、そうなんだ。ゴメンね。射影体とか。私は演劇部2年、藤林杏香、こっちは銭形雷夏。よろしく☆彡」
へぇ、ちるみってんだ。まのえりと同じくらいめちゃカワだし!
「はい。藤林様銭形様。あっ、藤林様と銭形様のこと時々大樹様から聞きますよ。」
え?大樹が原田家で私たちのウワサしてたの?ちょっと気になる。
「ねぇちるみ、大樹が私たちのこと何て言ってた。あと杏香に雷夏でいいよ。」
「はい、杏香様はメチャクチャだけどスゴく優しくて、先輩じゃ一番頼りになるって。雷夏様は色んな面白い台本を簡単に作れるから憧れるって。」
聞いた雷夏?私たちイイ評価だよ?
「杏香様ってお綺麗ですね。栗色の長い髪や眼が。それに大樹様から聞いたみたいに優しそうで頼りになる感じがします。雷夏様も綺麗ですよね。黒髪が。」
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