それ行け!演劇クラブ
あとはリーズ姫をナーサンから出すだけである。玲刀がリーズをナーサンから出そうとした瞬間にナーサンが暴走し、リーズは呑まれかけてしまう。

「くっ、ここまで来てこれか!どうすりゃいいんだ!!」
このステージは予想していなかった。ここまできて最後の敵がリーズ姫では勝てる訳がございません。
「どーするもこーするも、アンタの想いでもリーズ姫にぶちまけりゃいーんじゃないの?好きだって想いをさ。まったくさ、ピンチだからってウダウダ悩むの、アンタのキャラじゃないでしょ?」
気怠げに直刹は語る。
そうか、確かにドモン・カッシュの時もそうだった。と言わんばかりに玲刀は大きく息を吸い想いをぶつける!
「綺乃ちゃん!!僕は、僕は君が好きだ!!!」
!!!



突然あたりは静寂に呑まれた。が、その直後にはざわめきが会場を包んだ。
綺乃?誰その綺乃って。リーズの子だよ。ほら。そんな会話がチラホラ聞こえ、当の清士郎は苺のように顔を真っ赤に染めその場に膝をついた。全力でセリフを間違えたのだ。
正しくは、リーズ姫!私はあなたが好きです!あなたと共に笑う毎日が好きです!だからこんなことはやめて、帰りましょう。みんなが待つ城へ!!だったのだがまさかの愛の告白になってしまったのだ。まぁ直刹(杏香)の一言が起爆剤だった訳だが。
その後は他のメンバーがうまくフォローしてくれたおかげで演劇は無事終ったが・・・。
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