あたしと僕
「じゃぁ俺が入れって言うからそうしたら入ってこいよ?」
「はっ…はい!」
今更ながら緊張する…。
ヤバイッ汗がっ!!
あぁお腹が痛くなってきたぁ!!
へましたらどうしよう〜あぁ考えただけで…。
いや、ちょっと待てよあたし…。
ネガティブよ!ネガティブに考えなきゃ!!
みんなはあたしを温かい目で迎えてくれる!間違えないわ!!


「じゃぁ紹介するぞ!荒川!入ってこい!!」
麻美は呼ばれて我に返った。
「はっはい!」
教室のドアを開ける。

「あのっ東京からやって来ました、荒川麻美です。初めてなことばかりですが、よろしくお願いします!!」


「よしっじゃぁ席はっと……」
先生が周りを見渡す。

「坂口!手を挙げろ!」
ん?坂口?もしかして…。
「はい?」
坂口が顔を出し手を挙げている
やっぱりだぁ!
何だよ人の前では天使な顔して…天使の皮を被った魔王め!!
「よし、荒川お前の席はあそこだ」
「は、はい…」
心の中でため息だよ…。

あたしが席に着けばとびきりのスマイルで。

「よろしくね?あ・さ・みちゃん?」
小声で笑いあたしの名前を口にした。

だけれども目が笑っていなかった…。
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