あたしと僕
教室に戻れば僕の事を待ってましたと言わんばかりに潤が手を振りながらこっちを見ていた。
だけど僕は面倒くさいから無視をして席に着き本を読むことにした。

「唯瀬!!無視は無いだろふつぅー」
潤はこっちにやって来た。
「はぁ…君には礼儀ってもんは無いのかい?」
唯瀬は呆れたように潤に話す。
「礼儀か?別に俺とお前の仲だろ?」
肩に手を置かれ、どんな仲なのかな?と唯瀬は笑いながら肩に置かれた手を摘む。
「ひでぇー!!いくら何でも手を摘むことは無いだろ!?」
「こうでもしないと君は理解してくれないだろ?潤さん?」
距離を置かれたぁー!!などと言っている潤の声をBGMにして本を読んでいると…

「なぁ唯瀬聞いてる?」
「はぁ…だから何?」
「だ・か・ら!今日転校生来るらしいぜ?」
「ふぅーん…で?何で僕にそれを?」
遠回しに聞いてみる。
「冷たいなぁー…そんなのじゃ将来いい大人になれないぜ?」
「しつこいと女子に嫌われるよ?」
「う゛っイタイトコつくね…コレだから困るんだよ腹黒王子って…」
「フフッ僕のどこが"腹黒"って言うんだよ(笑)」
「全ッ部!!って言うか王子も否定しろよ!!」
「今日もいい天気だなー何か楽しい事が起きそうだ!」
「シカト?でも唯瀬の予言って95%当たるよな?」
「そうかな?で、残りの5%は?」
「……勘か、偶然!!!」
どんだけだよ!!
「はぁ…」
僕がため息をついた後先生が来た。
「やばっ!!じゃぁ唯瀬また後でな!」
潤は一言言って席に着いた。

「今日はこのクラスに新しい仲間が増えることになる!」
ふぅん…転校生か…もしかして朝見た女の子だったりして?
「じゃぁ紹介するぞ!荒川!入ってこい!!」
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