3つ感情をなくした彼女〜左耳にピアスの穴




「やっぱりあの人は秋山さんが好きなんだね」



「え……」



「だってあんなに必死な顔見たことないもの」



「そりゃ友達のピンチになれば誰だって」



「違うわ、友達としてじゃなく異性として必死なだけよ」



意外な反応……や、機嫌悪くなってる?



「第一あたしを誘ったのも弟の広樹と結衣ちゃんの為で、秋山さんが来ないとわかった途端ずっと暗い表情だったじゃない」



突如不機嫌になり、ミロクに八つ当たり?



「ずっと?美雪ちゃん、ずっと恭介だけ見てたの?」



「……」



次は目を丸くして瞬きパチパチ。間違いない、ミロクは確信した。



「美雪ちゃん、嫉妬してるんじゃない?」



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