3つ感情をなくした彼女〜左耳にピアスの穴




「……あたしが?何で嫉妬なんか」



目が泳いでる。焦点が定まってないな。でもまだあの人呼ばわりだから、ものは試しに診断してみるか。



「恭介を美雪ちゃんはどう思ってるの?」



「ただのしつこくて、明るすぎで悩んだことがない脳天気」



「毎日あいつは美雪ちゃんに感情を取り戻そうとしてるじゃん、迷惑だと思ってる?」



「はい、凄く」



「その割には追い返したりしないよね」



「追い返しましたよ、頭に入ってないらしく怒るだけ無駄ですから……諦めて無視してます」



「俺が止めさせようか?二度と近づかないように」



「……え」



「ほら今一瞬迷ったでしょ。二度と来ないと会えないと無意識に考えたら寂しくなった、本当に心の底から嫌いなら先生にでも頼み込むか恭介が現れたら逃げる。どちらも行動に移さなかった理由は嫌いじゃないからだ」



恋の伝導師ミロク本領発揮?



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