３つ感情をなくした彼女〜左耳にピアスの穴

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駅前のベンチでギターケースを開いて置き、ギター音色を奏でる少年。



ミロクは一人休日になるとギターを片手にストリートを行っている。



駅員に場所使用許可は貰っているので、朝から夕方休憩を適度に挟みつつ夜遅く終電ギリギリ、人々が帰路に着くまで弾きつづけていた。



偶然、恭介がミロクが弾いてる現場を横切る。塾に向かう途中で出会ったのが会話するきっかけになった。


｢あっ、何してんのお前？｣


｢は？見ればわかるだろ｣



｢ギターか、へえ意外だよ。ミロクって楽器出来るんだ｣



その場にしゃがみ込みミロクのギターを見つめる。



｢俺の名前……｣



何よりもミロクを驚かせたのは自分の名前を呼ばれたこと。



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