3つ感情をなくした彼女〜左耳にピアスの穴




職員室を出て屋上に上った恭介とミロクは風に吹かれ、紅く燃ゆる夕暮れに黄昏れる。



「お前、人良すぎるぞ。そんなんじゃ、いつか裏切られて悲しむぜ」



「ミロクは裏切らないんだろ?」



「……バカな奴」



「なあミロク、俺とバンドやらねえか?俺がMC&Vo.でミロクがGt&Vo.一応軽音楽部に所属してるが、皆登録だけして来ねえし」



「嘘だろ?俺も所属してるぜ、名前だけ」



繋がっていた
音色が紡いだ友情。
二人は性格は違う
だから意気投合する。
だから一緒に居る。



恭介とミロク、後に後輩のドラム担当溝口が加入して中学生バンド結成。その年のフェスに出場し見事5位入賞を勝ち取った。



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