3つ感情をなくした彼女〜左耳にピアスの穴




廊下は大理石を敷き詰めたように輝きを放ち、窓から見渡す景色は緑が揺れ、雫が羽付きし日本庭園純和風の雰囲気を感じさせる。



「さあ、ここが貴方たちが一ヶ月共に学校生活を過ごすクラスよ」



荘司のドア、床は畳……本当にインターナショナル?と疑問を抱かせる。



「……うそ」



美雪が中へ入らずに立ち止まったまま。



「どうかした?」



「いえ何でもありません」



一瞬表情に暗闇を垣間見たが、恭介は何も聞かなかった。



教室には生徒と日本人講師が一人、これが運命的な再開に変わる。



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