3つ感情をなくした彼女〜左耳にピアスの穴




俺は急いでC組に戻る。



「どうだった?」



恭介の席は廊下側の1番後ろ。ミロクは恭介の前、冬場は寒いので常時カイロが必要ですわ。



「怒鳴られちった」



「笑顔で言うか普通……」



「名前は美雪だって。俺と一緒でユキが入る」



「へえ教えてくれたのか」



「いや間接的に、徐々に知っていけばいいさ」



ミロクには完全に恋する男子中学生にしか見えない。


「一応これで彼女には“怒”以外の“喜哀楽”が欠けてるのが分かって良かったじゃん」



「ああ。俺、もっと彼女を知りたい」



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