３つ感情をなくした彼女〜左耳にピアスの穴

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｢知ってたんですか、先生は……｣



先生？担任の神奈川先生と話してるのか。



｢どうして、知ってて会わしたんですか！二度と会いたくなかったのに……広樹と私を捨てた母親なんて｣



……捨てた母親だって？あの松本先生が美雪の母親。


つじつまが合う、最初松本先生を見た美雪の様子は明らかにおかしかった。それに俺と美雪を美雪の母親が働いているインターナショナルスクールの訪問にランダムではなく、初めから決められていたのなら神奈川先生が全部計画していたってわけか。



｢ですので私は今回の実習を辞退させてもらいます。代わりの生徒をお願いします｣



ゴンッ！
しまった、物音立てちまった、案の定振り返るわな。


恭介が壁に足をぶつけて立てた物音に気づき、美雪は恭介を睨みつけ電話を切る。



｢あ……ははは｣



苦笑いするしか対応策が思いつかねえよ。



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