3つ感情をなくした彼女〜左耳にピアスの穴




同日の今朝、ミラノ中学で恭介の代わりにミロクが美雪のクラスに出向く。



「美雪ちゃん、今大丈夫?」


「何か用ですか」



「あのさ、放課後でいいんだけどフルート教えてくれない?」



「どうして?」



「優子が最近始めたんだって、で素人なもんだからどうすればいいか分からなくて。俺もギターなら教えれるけど、フルートは……さ」



「まあ、別にいいですけど。広樹がお世話になった御礼もありますから」



「マジ?よっし、ありがとう放課後音楽室で待ってるよ」



予想に反してあっさり承諾してくれた美雪。



これが美雪の運命を変える時になろうとは。



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