3つ感情をなくした彼女〜左耳にピアスの穴




「でもよ、運命だと思わない?ミロクが動物園って言う前に相手が動物園に結衣を誘ったんだぜ」



「それじゃ俺とその子が運命になっちまうだろが」



「なるほど。頭いいなミロク」



双眼鏡で数メートル距離を保ちつつ、コソコソと忍者のように跡をつける。



一方、当の本人達は手を繋ぐどころが違いに意識しあって緊張しまくりで、会話もままならない。



「最初に喋ったきりで、間に一人入れるぐらい距離空いちまったな」



「え……やべえのか?」



「初々しいじゃん。これからだよこれから」



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