3つ感情をなくした彼女〜左耳にピアスの穴




日も暮れはじめ、そろそろ帰る時間帯に差し掛かる。


結局、犬に夢中になりすぎて空回りした……。



うぅ〜猫ちゃんに夢中になりすぎて広樹くんと、お喋り出来なかった。



「結衣ちゃん、今日楽しかったね」



「う、うん。凄く楽しかったね」



やっぱ広樹くん(結衣ちゃん)作り笑い……はぁ



帰り道、結衣はめちゃめちゃ勇気を振り絞って広樹の隣の距離を縮める。



え?結衣ちゃん……



広樹の袖口をギュッと掴んだ。



手を繋ぐにはまだ時間が掛かる。



けど、少しだけ貴方(君)に近づいたね。



優しい風が二人を包み込んだ。



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