3つ感情をなくした彼女〜左耳にピアスの穴




「いいよ、もう帰れよ。退部はこっちで済ませておくから」



「スンマセン、失礼します」


感情を抑えてミロクは溝口の退部に了承。



「ったくよ、せっかく今年優勝狙えると思ったのに二人じゃ出場資格さえねえじゃねえか」



「他にメンバー探すしかないだろ。簡単に諦めんなよミロク、ギタリストととしてデビューするのが目標なんだろ?」



「あ……ワリイ。そうだよな、一人見つければいいんだよな。恭介に勇気づけられたら世話ねえな」



音楽に関することだと周りが見えなくなるミロク、笑いに関すると周りが見えない恭介。



互いが互いに支え合う名コンビ。



「お前な、どういう意味だよ」



「さすが親友って意味さ。おい恭介……何か音しないか?」



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