3つ感情をなくした彼女〜左耳にピアスの穴




自力で自動ドアから脱し、恭介は結衣のもとへ駆け寄る。



「結衣、体調どうだ、具合は?」



「風邪だよ。今日一日家で休めば治るよ」



「そっか。香奈子ありがと……腕どうした怪我したのか?」



秋山の怪我に気づき、近づいて腕に触れ怪我の具合を見る。



「……さ、触んなよ!大したことないっつーの」



恭介の手が触れると、ビクンと感じて振りほどく。



「……あ、そう。ま、とにかくありがとな。早く治せよ」



微妙な空気が流れる……秋山香奈子の腕はジンジンと熱くなっていた。



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