3つ感情をなくした彼女〜左耳にピアスの穴




B組に突撃するが、美雪と香奈子率いるヤンキーグループが見当たらない。



「美雪居ない……香奈子も」


近くの生徒に居場所を聞くと香奈子は今日欠席らしく、仲間は見舞い。



「欠席か。昨日元気だったのに学校終わったら行くか」



美雪は欠席ではないが行方がわからず、俺は吸い込まれるように音楽室に足を運ぶ。



「ここにいるかも、音色が聴こえないけど」



ドアを手にかける。



「居た……」



美雪はフルートを吹かずに楽譜を書いていた。



「楽譜……もしかして作曲してるの?」



「相変わらず失礼極まりない声のかけかたですね」



シャープを置き、楽譜から恭介に視線を変え冷たい眼差し。



「すげえな、作曲出来るんだ!」



相手の心のドアをノックせず土足で入り込むのが恭介。



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