3つ感情をなくした彼女〜左耳にピアスの穴
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「そうやってこれから先も誰にも心を開かずに生きていくのかよ」
「貴方に……あたしの何が分かるの?平然と悩みもなくヘラヘラしてる貴方に理解出来ないでしょうけど」
「わかんねえよ!美雪が話してくれなきゃ、どんな悩みがあるか、辛い思いを味わって感情をなくしたかなんて分かるわけねえだろ」
恭介は美雪と本気で向き合おうとしている。美雪自身嫌というほど恭介の気持ちが伝わってくるから、歯痒くて仕方ない。
「話したって変わらないわ」
「決め付けるなよ、抱えてる気持ち全部俺にぶつけてみろ!受け止めてやっから、俺はドMだからよ」
「ふざけないでよ……」
「ふざけてねえよ、真剣だよ。真剣に笑って生きてんだよ、怒って生きてんだよ、泣いて生きてんだよ!美雪と心のやり取りしてえんだよ」
恭介の真っ直ぐな気持ちに、全力でぶつかる姿に耐え切れない。こんな経験は初めてだから。
唇を噛み締め、恭介から逃げ去るように美雪は走っていく。恭介は追い掛けることはしなかった。
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「そうやってこれから先も誰にも心を開かずに生きていくのかよ」
「貴方に……あたしの何が分かるの?平然と悩みもなくヘラヘラしてる貴方に理解出来ないでしょうけど」
「わかんねえよ!美雪が話してくれなきゃ、どんな悩みがあるか、辛い思いを味わって感情をなくしたかなんて分かるわけねえだろ」
恭介は美雪と本気で向き合おうとしている。美雪自身嫌というほど恭介の気持ちが伝わってくるから、歯痒くて仕方ない。
「話したって変わらないわ」
「決め付けるなよ、抱えてる気持ち全部俺にぶつけてみろ!受け止めてやっから、俺はドMだからよ」
「ふざけないでよ……」
「ふざけてねえよ、真剣だよ。真剣に笑って生きてんだよ、怒って生きてんだよ、泣いて生きてんだよ!美雪と心のやり取りしてえんだよ」
恭介の真っ直ぐな気持ちに、全力でぶつかる姿に耐え切れない。こんな経験は初めてだから。
唇を噛み締め、恭介から逃げ去るように美雪は走っていく。恭介は追い掛けることはしなかった。
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