3つ感情をなくした彼女〜左耳にピアスの穴




メゾネットタイプの二階が美雪が弟と二人で住む自宅。



「おかえり姉ちゃん」



小学生の弟は美雪よりも当然帰宅が早い。



「洗濯取り込んだの?」



「うん、曇ってきたから予報通り夕立になるかも」



恭介達と同様に姉弟で家事を交代で行っている。



「夕食出来てるけど食べる?」



「うん着替えてくる」



美雪の部屋は女の子らしい内装ではなく、必要最低限の家具だけでシンプルなテイスト。



制服を脱ぎながら彼女は恭介の言葉を思い出していた。



“美雪と心のやり取りしてえんだよ!”



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