白衣越しの体温
「まぁまて、この悪友トリオ。コイツが目覚める前に俺が打開策を考えておく。てかもう考えた。とりあえず黙って聞け。」
「命令すん「孝明ー・・・別に始末書10枚くらい書かせてもいんだよなぁ・・・?」
「すみませんでした。」
青くなった紫乃宮をみて、にんまりと笑った慧は
「よろしい。」
といって簡潔に話し出した。
まったく鬼のようなやつだなお前は…。
「九鬼島、なんかよくわからないが必要以上に罪の意識を感じてるみたいだ。だからこいつが意識すっ飛ばしてる間に話しをつける。」
まず、お前ら。
少なくとも、孝明の授業にくらいは出ろ。
…言っておくが、これは後々されるであろう九鬼島からの頼みだと思え。
もうひとつ。
……ここに来るなら、最低限俺か孝明のいうことは聞け。
ちなみに拒否権はないに等しいことを忘れるな。
これが最大の譲歩だぞ。
慧はそれぞれの目をみて返事を待つ。
「わかったよ」
「まぁ、えぇか、」
「ここは大人しくゆーこときいといたほうが良さそうだねぇ」
慧は素直に受け入れた三人を見てふっと表情を緩めた。
「じゃあ、九鬼島同様、お前らを俺の保護下においてやる。」
保護下?
三人は首を傾げるが藤堂がはっとしたように
「霧島…霧島って…もしかして…理事長の…?」
という問い掛けにさぁと肩をすくめ外人のするようなオーバーリアクションをとって笑った。
といっても余り輝かしい笑顔ではない。