白衣越しの体温
どうした慧!?
なにごとだろう。
今日、実は地球が反対に回っているんじゃないか?
慧がおかしい。
「・・・ね。」
多少の不安を抱えつつも覚悟を決める。
「とりあえず、入るか。」
ゴクリ。
無意識に生唾を飲み込んだあたり俺は結構動揺している。
「おい、慧。どうした?」
恐る恐る聞いてみると慧は気づいたようで顔をあげた。
「あぁ、・・・きたか。」
そして間をおいて、
「あのさ・・・・・・なんでもない。はじめよう。」
ときりだした。
「九鬼島、起きろ。」
慧が一声かけると意外なほどはやく目覚めた九鬼島。
やっぱりそろそろ起きる時間だからだろうか。
「そのままでいいから、話し。聞けるか?」
俺も声をかけると九鬼島はぎゅっと布団を握りこみ、コクリと首をたてにふった。
よし。
このまま何事もなくうまくいってくれることを願う。