白衣越しの体温
九鬼島のベットを生徒三人、教師二名で囲む。
はたから見たらまさに
妙というしかないような光景だろう。
「なぁ、」
最初に口火をきったのは紫乃宮で、
「お前、なんであーゆーことすんだよ!お前ばっか悪い訳じゃね〜だろ!」
と
にゅ〜っと頬っぺたを引っ張る。
「うお!すんげーのびる!」
楽しげに頬っぺたをのばして遊ぶ紫乃宮。
頼むから趣旨を忘れないでほしい。
…そして、あまり触るな。
「い、いひゃいれふ。」
喋るなぁぁぁあ!
真顔だけど…っだめだ
いや、落ち着け俺。
紫乃宮のおかげで空気が和らいだような別の意味で殺気だったような。
ぱっと手を離した紫乃宮は
「とにかく!結論から言うと!お前がお休んでる間にことはすんだ。」
と真面目に?趣旨を伝えた。
「俺達は、これから弥島ちゃんの授業はちゃんとでるからね。九鬼島ちゃんの話したかったことはこれでしょ?」
「なんも言うな、心配せんでえーから!霧島ちゃんと弥島ちゃんなら悪ないって1ミクロンくらい思ってるんやで☆」
「杏條…」
「…そう、ですか。よかった。」
俺にはホッとしたような顔にみえた九鬼島。
「でも、自分が悪かったことも事実ですから。ご迷惑をおかけしました。」
再び頭を下げるあたり
まったく律儀な奴だと思う。