白衣越しの体温
「なに悩んでんだ。もっと普通の話をはなせ。」
「もし、二宮金次郎さんが夜な夜な徘徊するという話が本当だとしたら……」
「お前…嫌がらせか……?」
「素で傷つきました、今。」
俺の注文は九鬼島には少々難題すぎたようで、凄く困った顔をされた。
「じゃあ…笑え。」
一瞬ぽかんした表情を見せたがすぐに気合をいれた、のか?
顔を両手で覆ってぱっと離した。
「俺は変顔をしろなんていった覚えはないぞ。」
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