白衣越しの体温
まったく、なにを甘酸っぱいことをやっているんだ俺。
気持ち悪いな、くそ。
なんだか今日は立場が逆転してしまっている気がする。
「しかし先生も人の子ですな。」
「なんだ…ですなって。お前もだいぶ失礼だぞ。何だと思ってるんだ俺を。」
「………」
「言えないようなことなのか、そうか、ほ~う。お前、保健室の荷物廃棄処分するぞ。」
「それは困る、が、否定はしません。」
「いや、もう少し包み隠せよ。」
「自分、武士ですから。」
「いや、ちがうだろ。」
「知らないんですか?今巷で流行なんですよ。と杏條氏がメールで教えてくれました。」
「お前、それ1000%騙されてるぞ。気づけ。」
「なぬっ!?」
「本気かお前。」
「くそ…なにか仕返さねばなりませんね。知恵をお貸し願いたい。」
「本気じゃないはずがないよな、まぁいい。なんでもない。仕方ないから一緒に考えてやる。」
「有難く存じます」
「そうですねぇ…お菓子にわさびを仕込むと言うのは…」
「ベタ過ぎるだろ」
まぁ、しかし。
面白かった…からよしとしよう。