白衣越しの体温





1年B組、つまり九鬼島 愛の担任である俺。

弥島 孝明(ミシマ タカアキ)は悩みに悩んでいた。


「でな!あいつ俺が脳梗塞で植物人間に とか言ってんだよ。
しかもなんで職員室来ねんだよっ理解不能なんだよ!なめてんのか!?なめられてんのか俺は!!…って聞いてんのか慧!」

「ん?あぁ。聞いてる聞いてる。


なに、あいつもうやらかしちゃった訳。


でもぶっちゃけ、それなめてんじゃなくてガチだと思うぞ。
んでもってその自己紹介のときの断りで断りきれたと思ってそうだ…。」


「何、お前九鬼島知ってるのか?!しかも異様な詳しさだな…。やっぱお前怖いわ。」


そして教員仲間で保健医の霧島 慧に愚痴、いや。相談に乗ってもらっていた。

「ん〜…まぁ、知ってるといいますかねぇ…。
 てか、たぶん、九鬼島まだ学校にいるぞ。(心当たりあるし)」

そして、こいつは本当に頼りになる。

「何?!どこだ。」

なんでわかるのかはあえて置いておいて、九鬼島の消息を追うことを優先しよう。


「どこ…と言われてもだな…。ついて来い。」

一瞬考えるような素振りを見せた慧は保健室の中にある事務処理室へ入って行き手招きした。

ずずずっざ

「仕掛け本棚か?お前学校をいいように改造すんなよ…υ 」

「俺の書斎だ。何が悪い。」

「お前昔っから変なとこ俺様だよな。」






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