白衣越しの体温
「ダァーッ、九鬼島、俺が悪かった…、保健室登校……許して・・・・・・やる。」
「ほっ…とう…れすか?」
身長差のせいで上目ずかいになる九鬼島。
この人格は世にだせないと思った。
犯罪が起きる。
「あっあぁ…ただし、成績が落ちたら、直ぐにでも連れ戻すからな!」
結局は折れてしまうのだった。
「せんせ、ありが…と。だいすき…」
にこ
悩殺スマイルとはこのことを言うのだろう。
そんなどうでもいいようなことを考えながら飽きない奴だ、とニコニコする九鬼島を眺めていた。
しばらくして九鬼島は泣き止んだ。冷静になったとたんみるみるうちに顔が赤くなっていく
「私もう学校来れません(涙)死にたい・・・死にたいですっ。誰ですかさっきまでここにいた奴はっ、なんかとてもブリブリした奴はっ。」
「いや、お前だけども」
「すみません死んできます。恥ずかしい!なんて恥ずかしいまねを!!数分前の自分を殺したい。鈍器で殴り殺してやりたい・・・。そして私も死にます!!先生方、大変失礼致しました。」
そこまでか。
何処から持ってきたのか縄を桜の木にくくりつけ首をつろうとするのをとめた。
「大丈夫、俺達はなにも見てない。な、孝明。」
「あぁ、そうだぞ九鬼島。」
「先生っ」
俺は密かに乙女チックキャラもたまにはいいと思っていたんだが、俺が鈍器で殴られそうなのであえて言わないことにしておこうと思う。
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