白衣越しの体温
あれから時間がたち時刻は12時過ぎにさしかかった。
「まぁ飲め飲め。」
「先生も飲んでくださいよ!」
やたらとテンションの高い九鬼島に酒を勧める慧。(教職者としてOUT。)
はたからみればシラフだがこれは相当酔っている。
九鬼島は俺達に酒をついでまわるが…なぜかさっきから慧寄りにいる。
「慧、まがりなりとも教師だぞ。」
「俺達だって高校になったら酒を飲むなんて当たり前みたいなもんだっただろ、堅いこというな…」
「…それはそうだがっ親御さんに申し訳がたたん。」
「母なら平気ですよ!」
なにを言っても聞かないようだ。
次から次へと注がれていく酒を断ることもできず、飲み続けていた俺に酔いがまわってきた頃、慧によって晩酌パーティーは終わりを告げる。
「あ゛ーぁ…飲み過ぎた。そろそろお開きにすっか。俺は戻る。じゃあな、孝明、九鬼島。」
「ちょっ「あの、霧島せんせっ…じぶんを泊めて…くれません、か」
なんだって…?
「孝明ん家に泊まるんじゃなかったのか、」
「あ…いえ、断られ…ちゃいました…から」
「ふーん…いつも強引なくせに。らしくねぇな、まぁ、来い来い。」※酔ってます。
そう言われてたち上がる九鬼島。
今思えばなんでこの時自分がこんな行動をしたのかがわからない。
だから、全て酔いのせいにしようとおもう。
俺は立ち上がった九鬼島の腕を掴み自分のもとへと引っ張って足の上に納めた。
「ぅあっ」
「いい。」
「へ……」
「だから、…泊めてやるっていってんだ。」
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