白衣越しの体温
あのカーテンの向こうであいつは何を話していたのだろう…
今日の相談はこれで終わりだ。
神崎とやらの相談をうけてからの九鬼島に若干の違和感があった。
つまり様子がおかしい。
聞こうにも九鬼島はプライバシーを尊重して話す可能性は0。
まぁ俺が心配することもないんだが・・・。
と俺が考えを張り巡らせていると、三時間目が偶然にもフリーだった孝明が話しかけてきた。
「その・・・そのだな、まぁ、別に気になってる訳じゃないんだからなっ!」
「?」
「で、その・・・さっきの「あれやるぞ?」って、なんなんだ?いや、別にどうでもいいんだがなっ!」
むちゃむちゃ気になってるじゃねぇか。
「そうか、なら言う必要もないな。」
そんな孝明に意地悪をしたくなる俺はSなのだろうか。
いや、俺はノーマルである。
そうだな・・・としょげる孝明。
そろそろ教えてやってもいいか、
「仕方ないな、お前にも伝授してやろう。」
「何をだ?」
「九鬼島の、寝たふりしてるときの起こし方。」