白衣越しの体温
オマケ
in車
「あ。」
突然声をあげたかとおもうと九鬼島が運転席の横、カーナビの下あたりに放られた袋に手を伸ばした。
「このキャンディ…自分好きなんですよ。」
とキャンディの袋を見つめながら微笑を浮かべる。
「孝明、お前甘いもの好きだっけか?」
「気分だよ。気分。あ、それ…別に食ってもいーからなっ。べっ別に食わなくてもいーけどっ」
「いや、いただきます。」
にっ
笑う九鬼島を見る孝明が嬉しそうなのはきっと俺のきのせいではない。
。