白衣越しの体温



「一年め、慣れてきて生意気になりやがって。こらっ!」


「「「先生こわーっ(笑)」」」


ちゃちを入れてきた女生徒たちに、とりあえず一喝。

適当に説教でもしておかないと調子に乗るからな。


「とかいってお前達、主に内海とか弥島にきがあんじゃねーの?(笑)」


「はぁ?何言ってるわけ、高宮。馬鹿じゃん。」


「そうだぞ、しかもどさくさに紛れて呼び捨てとは良い度胸だな。なんなら宿題でも手土産に持っていくか?」


「げぇ〜本当それだけは勘弁っ!!弥島先生!な?」


「はぃはぃ。お前ら仲良くな。仲裁とかしたくないからな。」


俺はむしろお前達にため息がつきたくなる。

年頃の男子は素直じゃない。

そして、やっぱりこの年頃は生意気だ。

九鬼島みたいに冷め切った高校生も嫌だけどな、


なんて考えたら不思議と笑みがこぼれてきた。
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