白衣越しの体温




「だいぶお疲れのようですね。先生」


「あぁ~。まったく、年頃のあれこれはよくわからん。」


「若さですね。自分にもわからんです。」


ずずっとコーヒーをすすりながら対談する二人の年寄りに


「お前も同い年だよ。孝明もまだ若いだろうが。なに老けたこと言ってんだ。アホ」


と突っ込みをいれた。



あぁ、久々ののんびりした空気だ。

とほのぼのを噛み締めていると、タイミングを計ったかのように保健室の扉が開かれた。


今度はなんなんだ。




もう正直だるい。

たのむからこのままお茶会をつづけさせてはくれないだろうか。


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