白衣越しの体温
「でだなぁ!あいつらめったにきやがらねぇ。でも学校には来てるみたいだし…頭も悪くない。」
「あぁ、入学式ばっくれたっていう?」
「あぁ。例のぼんぼん達だよ…はぁ、んでだよっ!なんで俺のクラスは変人しかいないんだ!」
バシバシと机を叩く孝明。やめろ。面白いから。
「いいんじゃないか?愉快で。」
孝明がうーとかあーとかうなっていたから慰めの言葉をかけてやったら逆に怒られた。
何気ない話しをして、さっきまでのくだらない葛藤も薄れてきた頃。
庭からすごい音がした。
まるで、怪物でも着地したかのような。
その時、まわらなかった頭が突然動き出して、あぁ、そうか。
三人…。
そりゃ、今日の朝いないわけだろ。
孝明。
だって奴らは、ここに向かってて、たった今着いたんだから。
九鬼島に会いに…。