白衣越しの体温
ガチャっ
……
バタン
「……こぶ?」
「すまない慧、重傷人が3名ほど見えたんだが…。」
「九鬼島…か?」
「まさか…あいつら喧嘩かなり強いってきくぞ」
ガチャっ
「先生方?」
俺達が右往左往していると、突然開いたドアからひょっこりと顔を出し、どうしたのだ?とでも言いたげな表情で九鬼島が見上げてきた。
その向こう側で
やっべ、教師じゃん。
まずないん?逃げたほうがええんちゃう?
いやいや、まずおかしいでしょ、いろいろ。
つか、あれ担任じゃね?
うわーほんまやー。
いや、寧ろなんであんな親しげ?
……
「「「とりあえず、逃げとく?」」」
なんてやり取りを半ば他人事のように見つめていた俺はっとして声をあげた。
「まずい。九鬼島、あの三人捕らえろ!」
「…は…い?」
突然の言葉に若干の疑問付を浮かべつつだったが九鬼島の行動ははやかった。
物凄い勢いで奴らのもとへかけて…いや、飛び掛かったかと思うと何処から出したのか縄が…あれ。
あれ前に首をくくろうとしてた…いや、そんなことは置いておいてだ。
とにかくその縄であっという間に三人の手を縛り上げた。
もはや神業の域。