言霊師
手身近な相手から片付けていけば、必ず言霊遣い達を牛耳っている奴が現れる。

悠と別れてから、ヒョウリは勇次と駅のカフェに来ていた。
一言主が着いているのだから、取りあえずムメは大丈夫だろう。…一人だとしても、“あの”彼女を相手に、奴等がどこまでやれるのかはたかがしれている。

だから、今は、自分がやるべき事を見つけなくてはならない。


「…つまり、そのシンっていう男がリーダーみたいなもので、奪った力を人に与える事もできるってわけか。ただ、本人の力が分からないし、名前も真名が知れない…」


「でも、それが知っている事全てなんだ。」


話を聞いたヒョウリは、鈴木に呼び出された時に飲んだコーヒーを注文した。どうやら、この店とコーヒーが気に入ったらしい。…のだが、


「カフェイン摂ると、具合悪くならない?頭がさ、こう…フラッと」


カフェインが苦手でもあった。
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