言霊師
「違う。こんな俺にだって、最期に…いや、最期だからこそ、やれる事がある。それで大事な人を守れるなら、十分だ。」
「…やってみるが良い。だが、所詮は言霊師になれなかった紛い物。大した事は出来まい。」
慎と勇次が話す間、勇次の言葉は言霊となり攻撃していた。だが慎に飛びかかった言霊は全て弾かれて、消えていく。それを確認した勇次は少し笑い、
「…格好良くキメさせてくれよ?」
やめなさいと叫ぶ夢芽と、ふざけるなと肩を掴む氷理を振り切って大きく息を吸う。
―――言霊師が相手にぶつけてはならない言葉はいくつかある。始めに一言主から、禁忌だと言われる言葉。
「…『呪』!!!」
―――でも自分は言霊遣いだから、なんて…言い訳にならないかな…?
「…やってみるが良い。だが、所詮は言霊師になれなかった紛い物。大した事は出来まい。」
慎と勇次が話す間、勇次の言葉は言霊となり攻撃していた。だが慎に飛びかかった言霊は全て弾かれて、消えていく。それを確認した勇次は少し笑い、
「…格好良くキメさせてくれよ?」
やめなさいと叫ぶ夢芽と、ふざけるなと肩を掴む氷理を振り切って大きく息を吸う。
―――言霊師が相手にぶつけてはならない言葉はいくつかある。始めに一言主から、禁忌だと言われる言葉。
「…『呪』!!!」
―――でも自分は言霊遣いだから、なんて…言い訳にならないかな…?