言霊師
「いやー今日は本当にありがとな♪」


「いや。」


「今日って何かテレビあった?」


「さぁな。借りたDVD見るから関係ないし。」


励まされて受かれる鈴木への返事は素っ気なく、もう帰路なのに、全く気にしない彼の弾む言葉達はヒョウリの肩や腕を台にして跳んでいった。


「DVD?何の?」


余程興味があるのか、その言葉が頭を取り囲んでくる。だが、それを嫌がる様子は全くない。
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