言霊師
「長以外の家族は黄泉返り、約束通りに一言主を守る事―――未来永劫、言霊師となる事を義務付けられたの。
その“約束”で、私達の命は繋がっている。」


一言主を守る為には、人の真意を表す言霊を視る必要があった。敵意の有無も、すぐに分かる。

そうして、一族の者達は皆、言霊師になる運命を背負う事となったのだ。


始めのうちは。



「私達も人だから、力を持てば、それを利用しようとする。それは、約束を違える行為と捉えられた。
…このままでは、一族皆の存在が消されてしまう。
そんな危機感が、好き勝手な事をした者を内密に始末する習慣へ繋がった。」
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