言霊師
そのため、考えたあげくに導かれた答えは。


(あ、時代劇の女の人と同じなのか。)


―――もちろん、恥じらっているのは同じかもしれない。だが、せめて別の部分に焦点を当てて欲しかった。


赤い顔を必死に一言主の視線から逸らすムメは、心臓が有り得ない程に拍動するのに半ば戸惑っている。


まだ、自分の気持ちに言葉を添えられないでいたから。
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