人魚の涙 ~マーメイ・ドロップ~
そして今、僕らは見るものをあらかた見終えていたため、浜辺にある洞窟付近で一息ついていた。
この洞窟は人が十人程度入る広さで、洞窟の外には岩場と、自然に造りあげられた岩のテーブルと椅子が並んでいた。ここは休んだり、隠れたりするのには最適なのだと、隼は教えてくれた。








「―――ま、ほとんどの島の人間はここ知ってるから、隠れ場所にはなんねーけどな」








そう補足すると、楽しそうに彼は笑った。
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