カレカノ
-プロローグ-
「柚葉ちゃん!今日も虫捕りに行くの?」
「そう!弱虫の朱希(アキ)は来ちゃダメだからね?」
…―小さい頃
隣に住んでる柚葉(ユズハ)はママゴトより虫捕りが好きなやんちゃな子供だった。
虫も触れない俺なんかよりずっと強くてカッコ良かつた。
ガキ大将と喧嘩した時も余裕で勝ってたしブランコ一番乗り主導権も持ってた。
そんな柚葉に金魚のフンのようにまとわりついてたのが俺で。
柚葉は泣き虫の俺にはヒーローだった。
でも…―
高校生になった俺は、なぜか女子にモテて始め、その時から性春真っ盛りの俺を軽蔑の眼差しで見る柚葉は女でも友達でもなく、ただの幼なじみになっていた。